フィリピンでの体験 No.4
右の写真はマニラの空港から車でわずか10分の場所で撮られたものです。
この隣のドミトリーに宿泊したのですが、景観的に良いとは言えず、何とも言えない臭いも漂ってきました。
最寄り駅には野良犬が数匹居座っており、片足が動かない子犬もいました。
到着してすぐ慣れない光景に驚きましたが、これだけでは済みませんでした。
夜は近くの教会に行ってみました。
さすがキリスト教国、多くの人が礼拝をしていましたが、ここに集まる別の理由も存在していました。
私も礼拝を体験して帰ろうとしたところ、5歳くらいの子どもが近寄って来て、
“No food. No money”と言ってお金を求めてきたのです。
あの時の光景を今でも鮮明に覚えています。
直接訴えかけられるあの感覚は、実際に体験した人にしか分かりません。
画面越しからはこの現実の質感をそのまま伝えることは難しいでしょう。
この時、私は本当の意味で「貧困」を理解し、日本で暮らせていることに感謝をしました。
この経験から、自分を取り巻く環境は当たり前ではない、無駄に生きてはいけない人生だと感じ、
同時に世界の人々のための活動をする必要も感じました。